挑戦軌跡

失敗情熱

焼き上げた、
感動一枚

コロナ禍により大きな打撃を受けた、神奈川県秦野市の株式会社イズミ物産。
仕出しやケータリングを主軸とする同社は、経営再建の一環として助成金を活用し、キッチンカーを導入しました。
しかし経験の不足もあり、車両は稼働することなく車庫で眠り続けていたのです。
そんなある日「このキッチンカーをどう活かせばよいか」とご相談をいただいた瞬間、空気が変わりました。
眠っていた時間が、ゆっくりと、しかし確実に動き出したのです。

そして訪れた、まさに“運命”とも呼べる出会い。
それは一人の窯職人との出合いでした。
「キッチンカーに本格石窯を積み、その場で焼きたてのピッツァを提供する」
これまでにない発想が、その場でひらめいたのです。
常識を覆すこのアイデアこそが、すべての始まりでした。

最初に聞いた時、私は懐疑的でした。
「ピッツァは時間がかかりすぎて、回転勝負のキッチンカーには向かないのでは?」
しかし、400℃を超える高温の窯でわずか1分から1分30秒で焼き上げられると知った瞬間、ひとつの企画がひらめきました。
G7広島サミット2023でも料理人として活躍された「イタリアンレストラン アルモニーア」原シェフ。
そして、国内で2社しかない粉チーズ製造が可能な「ユニオンチーズ株式会社」新木社長。
このお二人と、「本格石窯」をコラボさせれば、かつてない“本物のピッツァ”が完成するのではないか。
偶然2社共当社のお客様であり、お二人に私の想いを伝えたところ、快く「ぜひ一緒にやりましょう!」と。
こうして、夢のプロジェクトが始動しました。

本物
だからこその、
しい評価

まずは実験から始まりました。
本当に短時間で焼き上げることができるのかを検証するため、キッチンカーを当社の駐車場に持ち込み、テスト焼きを実施。
その際に使用したのは、和食の職人が仕込んだピッツァ。期待を込めて、原シェフに試食をお願いしました。
しかしそのひと口を味わった原シェフの言葉は、私たちの胸に突き刺さるものでした。
「近くのコンビニで、冷凍ピッツァを買ってきてください。」
指示通りにコンビニで冷凍ピッツァを購入し、同じ窯で焼いて試した結果、驚くべきことにコンビニの冷凍ピッツァの方が美味しいという現実が突きつけられました。

「このままでは、とても商品にはできない。」
そこから、私たちの本気の挑戦が始まりました。
焼き方、温度管理、薪の種類、生地の発酵時間、味のバランス、すべてを一から見直し、改良に次ぐ改良を重ねる日々。
各社が本業の合間を縫って、空き時間や深夜を使いながら、約1年もの歳月をかけて理想の一枚を追い求めました。
チーズもまた同様に、原シェフが「このピッツァに最も合う」と考えた種類・サイズを、新木社長が特注で製造。
すべてがこのピッツァのためだけに設計された、完全なコラボレーションだったのです。

試行錯誤を続ける中、厚木市商店会連合会の主催による「神奈川キングオブキッチンカー in あつぎ2025」というイベントが開催されることを耳にしました。当日、各キッチンカーにて販売されている食べ物を購入した人々が気に入った店舗に投票して、グランプリが選出される、というものです。このことを知った我々メンバーも、全員一致で受賞を目指すことを決め、一層奮い立ってピッツァの開発に取り組んでいきました。

そして迎えた2025年11月のイベント当日。50店舗もの有名無名のキッチンカーがしのぎを削る中、当人たちでさえ目を見張るほどの多くのお客様が、私たちのピッツァを求めて列を作ってくださったのです。こうして、皆さまから多数の評価を頂戴した結果、見事金賞(優勝)という最高の評価をいただくことができました。

そして迎えた2025年11月22日。
一般社団法人厚木市商店会連合会主催の「神奈川キングオブキッチンカー in あつぎ2025」が開催され、50店舗がしのぎを削る中、私たちのピッツァは見事金賞(優勝)という最高の評価をいただくことができました。

神奈川キングオブキッチンカー金賞(優勝)

えてくださった
皆様

このプロジェクトは、たくさんの方々の支えで成り立っています。
一人の想いが、人の心を動かし、チームになり、プロジェクトとなり、そしてついに、ひとつの『味』となって、人の心に届く。それが、私たちが追い求めた『本物のキッチンカーピッツァ』です。
今後はさらなる有名メーカーとのコラボも視野に入れ、この「優勝」に恥じぬよう、挑戦を続けてまいります。

株式会社コンパス 代表 藤岡

株式会社コンパス
代表取締役 藤岡 秀和

株式会社コンパス
代表取締役 藤岡 秀和

株式会社コンパス 代表 藤岡